寺山さんが使用したアンディ・ウォ−ホルの言葉で思い出したが本棚の片隅に彼の展示会を見に行った時のカタログがある。
朝日新聞社主催。後援=外務省/アメリカン・センタ−となっている。あいさつ文の最後には1974年10月と記されてあるから、やがて丸30年になろうとしている。当時天井桟敷を退団してまもない頃で、私は厚木市に住み某大手自動車部品工場で季節工として働いていた。バブル期とも重なってそれなりの給料であった。わざわざ厚木から出かけてきて一日を会場でつぶした思い出がある。延々と撮りまくったエンパイヤ-スティ−トビルの夜景。全く変わらぬ
映像に何十人もの若者が食い入るようにスクリ−ンを見ていたが、私は5分としてもたなかった。ア−チストは凄い。ただフイルムを廻しているに過ぎないが、これとて芸術品として立派に通
用してしまう。私がこれまた延々と電通ビルの夜景を撮影しても誰も見ないだろう。そんな事を考えながら、彼の代表作を何枚か掲載して、このカタログをオ−クションへ出す。大きさ縦30cm、横約31cm、カバ−に多少汚れ有り。この中にはその時のチラシ及びチケットも含まれる。その時の入場料は300円であった。どの展覧会へ行っても常識からしてカタログが入場料より安いはずがないが、300円からいってみようか。 |